ハードロックじゃないロック。。。。。その四
本日は、森田“ジジィ”先生のギタースクールでございました。。。
文化祭シーズンだからなのか、昼も夜も学生さんバンドが多かったッス。。。。。
時を同じくして、、、大阪のとあるメタルバンドが「脱メタル宣言」をして、「ビートロック」に転身しておりました。。。
『BREAST』と言いまして、ロックンロール色の強い、見てくれは『モトリークルー』か『ハノイロックス』ばりのド派手バンドでした。。。
ファンも女子が多く、なかなかの人気ぶり。。。。。
メンバーのBの“ジンくん”、、、ワタクシの元バンドメンバー“ふっちゃん”の実弟でございます。。。
ワタクシと「タメ」でしたので、よく3人で遊んでました、、、堺東あたりで。。。。。
で、、、この『BREAST』なるバンド、、、ビジュアルはカッコええし、聞きやすい曲が多く、常にライヴは満員御礼。。。。ワタクシと“ふっちゃん”がやってたバンドとは大違い(−−)
が・・・・・・残念ながら・・・・・・ヘタ。。。。。。
「大阪イチへたくそなバンド」などと異名をとるくらい、ミュージシャンの間では有名でして・・・・・。
それでも人気があるから、やっかみも多少あったんでしょうが。。。。。
で、、、、この『BREAST』が一発勝負に出て、脱メタル、、、よりポップで聞きやすい、一般ピーポーも聞ける音楽、、、それでいてカッチョえ〜〜〜ビジュアルのバンドに変身したわけでございます。。。。。
これまた人気が増幅いたしまして、、、以前よりお客さんも増える一方でした。。。。
そんな折、、、早耳の業界関係者から「メジャーデヴュー」の話が持ち上がりました。。。。。
そりゃあそうですわな。。。。月に数本のライヴやって、、、その度に100や200は軽く動員するんですから。。。。。
その頃、『ジュンスカ』なんぞが世間を騒がせておりましたので、その路線でもう一発みたいなのが業界関係者の中であったのは事実。。。。。
で、、、、晴れて天下の『ワーナーパイオニア』からデヴューが決まったわけでございます。。。。。
当時はワーナー言うたら、外タレ中心のレーベルでして、、、邦楽、しかも昨日まで大阪でガツガツやってたようなバンドが出させてもらえるような感じではなかったのです。。。。。
しかも、、、当時の最新映像媒体である「レーザーディスク」でのデヴューとな!!!!!!
「スゲ〜〜〜〜〜〜“ジンくん”!!!!!!!」と驚きまくりのワタクシでございました。。。。。
その頃ちょうどワタクシもシュウタと言う天才ボーカリスト(今度なんかおごってね、シュウタ・・・)を迎えて、やる気マンマンの時でしたので、、、「次は俺らや。。。。。」と息巻いておりました。。。。。
で、程なく『BREAST』はデヴュー準備のために上京しまして、、、ワタクシは『NO!』で頑張っておりました。。。
昨今の音楽業界と言うのは、ほぼ即戦力を求めることが多く、「契約した次の日にはお金稼いでね・・・」くらいのいきおいなんですな。。。。。
仕上がったものを拾ってデヴューさせるパターンがほとんどです。。。。。
しかし当時は、「磨いたら光るかも」てなバンドを拾って、それなりに投資して、デヴューさせることも多くて。。。
まさに『BREAST』は、その形でございました。。。。。
上京後、すぐさま各パートに「先生」がつきまして、、、デヴューまで付きっ切りの個人レッスンです。。。。。
いかんせん、この『BREAST』、、、演奏力に若干の問題がありましたので・・・
毎日毎日、何時間もスタジオ缶詰状態で、練習練習、また練習の日々。。。。。
そうこうしてるうちに、、、一緒に上京したメンバーのドラムくんが、ホームシックなのか、はたまた厳しい毎日のレッスンがイヤだったのか、、、ひとり大阪に帰ってしまいまして。。。。。
これは大変です。。。。。
レコーディングやら何やら、色んなスケジュールはすでに先の先まで組まれております。。。。
さあ、、、、どないしょ・・・・・
ある日・・・ワタクシいつものようにリハのため『スタジオJAM』でウダウダしておりました。。。。。
そこで“ふっちゃん”に会いまして。。。。。
ふ「カズぼん、バンドどうなん?^^」
カ「うん^^ けっこうライヴやってるし、エエ感じやで^^」
ふ「そうか。。。。いや、、、、ジンがな、、、、」
カ「どしたん?まだCDとか出えへんの?^^」
ふ「それがな・・・ドラムの子が逃げて大阪に帰ってしまいよったらしいねん。。。」
カ「ぇえええええええええええ!!!!!!!!!!」
ふ「でな、、、カズぼん、、、どうやろ?ってジンが言うて来てんねんやんか・・・・」
カ「ん?なに?俺?」
ふ「うん。。。昨日、電話あってな、、、カズぼんに東京来て欲しいて言うてんねん。。。。」
カ「イヤ〜〜〜〜〜〜。。。。。ん〜〜〜〜〜。。。。。。えぇぇぇぇぇぇぇ。。。。。。」
ふ「カズぼん、こっちで頑張ってるし、アカンと思うでとは言うといてんけどな。。。。。」
カ「・・・・・・」
ふ「あのドラムかなりヘタやったやんか。。。キツかったんやと思うわ。。。時間ないしな、、、すぐに叩けるドラム欲しいんやて。。。」
カ「そうやなあ。。。でもなあ・・・今のバンド好きやしなあ。。。でも行ったらメジャーやし、、、そら行きたい気持ちもあるねんけどなぁ・・・」
ふ「そうやんなぁ。。。。」
カ「・・・・・・・」
ふ「やっぱジンにはアカンて言うとくわ。。。」
カ「うん。。。。ゴメンな。。。。。ジンくんに頑張ってて言うといて。。。」
この後、『BREAST』は東京で新ドラマーを見つけ、バンド名を『TOYBOYS』と名乗って、華々しくデヴューするわけでございます。。。
この頃、また違うオモシロ話がございまして。。。。。
『NO!』のライヴをどこかで見たらしい、、、
某大手プロダクション、○○プロの事務所の方から“まっちゃん”に連絡がありまして。。。。。
ま「カズぼん、、○月○日、空いてる?」
カ「ん?あぁ、夜やったらエエけど、、、なに?」
ま「いや、、、○○プロの大阪事務所に呼ばれてるねん。。。。。」
カ「?」
ま「カズぼんと2人で来てて言うてるねんけど。。。」
カ「なんや?デヴューでもさしてくれるんか 笑」
ま「さあ・・・行くだけ行ってみよや。。。」
カ「ふん。。。エエけど。。。」
で、、、指定された時間に○○大阪事務所へ。。。。。
「おはようございます〜。。。NO!の松島と常田ですけど。。。。。」
「や〜〜^^ごめんねえ、、忙しいのに^^まあ、こっち入ってよ^^」
「バンドのほうどう?この前ライヴ見せてもらいましたよ^^」
「あ、、、まあ、、、ボチボチやってます・・・」
「けっこうイイ音出してたよねえ^^」
(・・・大阪事務所やのに、東京弁や・・・)
「単刀直入に言うね^^今さ、新人のソロシンガーの売り出し始めようと思ってるのよ^^」
「はあ・・・・・・」
「それで、一緒にツアー回れるバック探しててね^^レコーディングはまた先で決めようと思うんだけどね^^」
「はあ・・・・・・」
「それで、君達に声かけたのよ^^ 演奏もかなり安定してるしね^^」
「・・・・・・・・。」
「とりあえずは楽器車で移動してもらわないとダメなんだけどさ^^ 」
「でも・・・・・うちボーカルいてますし・・・」
「そうだよね^^彼もウマかったね^^でもさ、君達やってくれるんなら一応すぐにうちの専属アーティストになる訳だし、どうかな?^^」
「・・・・・・・」
「今じゃなくてイイからさ、少し考えてから返事もらえるかな^^」
てな事で、、、、、、バックだけ欲しいみたいなことでしたわ。。。。。
すぐに断りましたよ、当然。。。。。
事務所出てから帰り道の車の中で、、、
「なんや、しょ〜〜もない。。。バックだけて、、、ナメとんちゃうか。。。」
「ホンマやな。。。お前らに言われんでも4人でデヴューするっちゅうねん!!!」